この日もいろいろやってから套路。
さて、太極拳には様々なお約束がある。文字の国、中国の事だけあってシンプルに四字熟語などで表されている。
いままでそういった専門用語を使わずにそれとなくお約束を説明してきた。意味さえ分かっていれば用は足りるから。
だが今回はズバリと専門用語を使わせていただきましたよ。
手眼相合――
目は手の方向を見る、というお約束。手を、ではなく手の方向をである。
メインで攻防している手の方向を見る。
本当は視線で動作を導くので順番が逆なのだが……まあここでは置いておく。
というのも、正宗太極拳の“斜単鞭”がまさに手眼相合の好例であるから。
この動作の説明をするのに「手眼相合」以外の言葉が見つからない。
かみくだくと言いたいことからどんどん離れていく気がするくらいだ。
虚領頂勁とか、沈肩墜肘とか、まあコンパクトにまとまった言葉だこと。
こういうふうにドン、と伝えるのもいいかなと思った次第。
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