(いわゆる単推手はじめました)
もしかしたら私はまじめすぎるのかもしれない。
やってることは前衛的なのに、考え方は原理主義的すぎるのかもしれない。
それも仕方がない。こういう会は主宰者の脳内が外部に展開されたものだから。
というわけで、当クラブ発足一年と二か月をもって「推手」解禁である。
伝統的太極拳は套路と推手を両輪として修行していく。
その推手とは、二人一組で太極拳の原理を体現していくもの。
いわく捨己従人、「己を捨てて人に従う」である。
己を捨てるとは主体性をなくすことではない。
人に従うとは相手に従属することではない。
むしろ積極的に我を無くし、能動的に相手のペースに合わせるの意だ。
具体的には相手が押して来たら“押させてあげる”。
その押す力が臨界に達した時、つまり相手が「虚」となった時、
こちらは「陽」、攻勢に転じるという考え方だ。
これは相手が何かしてくるのを待つ、と同義ではない。
そんな心持でいたらそれこそ何もできない。
相手の虚を打つといっても、それは動作面だけではない。
そうでなければ太極拳の武術面が追及する究極の状態、
そして25年前の私が太極拳に惚れ込んだ理想形、
後発先至、「後に発し、先に至る」などとてもとても。
あれやこれやのエクササイズで
かなり動けるようになってくれたメンバーのみなさん。
エクササイズ、套路、そして推手と、お互いが上達を助けるこの三角形で
これからも太極へ至る道をいっしょに歩みましょう。
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