(歩法一つとってもなんと奥の深いことか)
最近急に無料体験の申し込みが増えた。今回もお一人参加。嬉しい。
「なんでまたウチのクラブに体験申し込みを?」
答えの一つは予想通りの“近いから”。
地元でなければなかなか堀船まで行こうとは思わないもんね。
それとは別に、最近いらっしゃった方の答えにはある共通点があった。
“実は他所で太極拳を始めたのだが、ちょっと戸惑っている。
WEBサイトを見たらここが役に立ちそうだと思って”
そういった方の駆け込み寺的性質を帯び始めたウチのクラブ。
話を聞くと、みんなで準備運動をして、
その後先生や周りの人のやっている型をマネしてレッスンが終わるそうだ。
ある意味伝統的教授法(笑)
呼吸の仕方やそのもろもろのお約束、
太極拳を太極拳足らしめるための身体の作り方、
意識やイメージを使ったエクササイズ、
そのようなものは教わっていないし、
教えているのを目にしたこともないという。
「じゃあ今日体験していただく内容は面白いと思いますよ!」
そんな導入でクラスを始めることになる。
私がこのクラブで行っているのはその真逆。
型は一人で修行しやすいように先人がまとめてくれた方便。
套路をそのようにとらえ、太極拳を表現するための身体開発にほとんどの時間を使っている。
とはいえ、ゆっくり正しく丁寧に動くだけなら
はっきりいって近代のダンスメソッドの方が優れているだろう。
バレリーナの身体能力に比肩しうる武術家がどれくらいいるか?
が、太極拳はボディワークに非ず。武術である。
その意識の使い方があなたの動きを“太極拳”にするのだ。
型をまねて美しく動けるようになった。
私に言わせればそれは“炭酸水の入った青磁の壺”。
北区堀船カンフークラブが目指しているのは
“まずガワはペットボトルでいいから中身は水のような酒”
である。
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