(写真は例によってすべて終わった後・・・)
「たまには套路でもやりますか」
そう口に出しても結局気功やエクササイズ、ゲームで終わる。
そんなことを何回繰り返しただろうか。
自分のなかで“套路やるやる詐欺”と呼んでいたこの状況。
今回は意を決して套路の練習に時間を割くことにした。
でもまあ良し悪しなんですわ。
気功やエクササイズで身体を緩ませて、
脱力感覚や伸筋を使う感覚を味わう。
それは自分一人だけの感覚、どこまで行っても個人的体験だ。
が、套路となると少し話が違ってくる。
太極拳のお約束を守って動く、それはもちろん変わらない。
しかし外形として取らなくてはならない形があるというだけで、
そこには正誤の二元論的世界が開かれる。
正を求めて意識が活動をはじめ、
「あーせねばならない」「こーせねばならない」と余計なことを考え始める。
野生の力で無駄なく大草原を疾駆する駿馬を
「この直線を走るのだ!」と騎手が余計な手綱を取る、という感じ。
いつもしているのは
「エクササイズやゲームで太極拳の原理をむき出しの形で練習してもらう」
ということ。
こういう方法で生徒さんの身体の進化が見て取れるわけだが、そうなると
套路って要るのか?
套路がないとただのボディワークではないのか?
そんな疑問やジレンマを抱えながら修行は続いていくのだ。
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