(もちろん木を抱えている方が強い。だって腕の中には木があるんだから)
GWをはさんで二週間ぶりの太極拳クラスである。
復習をかねて基本的なことを見直しながら始めることにする。
いつものようにゆるく体を動かしてから気功法。
今日は身体の前で両腕を丸く保つ形。
あたかも木に抱きついてかかえるような形から“抱木式”と呼ばれる方法だ。
胸の高さで木を抱える。当然腕、肩が緊張して力が入る。
が、腕の形はそのままに静かに下していくと、緊張が解けて
「いつまでもこの形を取っていられそう」という高さに出会う。
こればかりは「はい、このように」と教えることはできない。
なぜなら、私のその高さとあなたのその高さは多分違うだろうからだ。
自分の感覚の変化に注意を向けて、その高さ、その位置を探る。
伝統武術の醍醐味ですな。
その後ペアを組み、抱木式の形にじんわりと押してもらう。
押される方は腕の力で抱木式の形を保った時と、
「木を抱えているだけ」とイメージした時の形の強さの違いに注意を向ける。
押す方は自分の押した時の感覚の違いに注意を向ける。
双方ともに自分の仕事が明確な時に上達するのは型稽古も同じ。
というわけで基本的なことを見直しながら、
伝統武術の醍醐味に触れる今回のクラスであった。
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