今回は座ってスタート。
甲:人差し指一本を差し出す。
乙:その指に片腕を載せて脱力する。
指一本で受けるところに意味がある。
片腕の重さはその人の体重の約6%だという。
例えば50キロの人なら3キロだ。
3キロの肉の塊を指一本で持ち上げることを考えたら、
乙の人差し指はずっしり来て当然である。
これが甲の脱力が不十分で腕を自分で支えているととても軽く、
逆に下への力が加わるとすぐにわかる。
甲は自分の脱力と言う身体操作に集中し、
乙は人差し指の感覚を鋭敏にして甲にフィードバックする。
この感覚のシェアが双方の上達を促すし、
太極拳を打つときに常にそうありたい
“重たい手”の感覚を味わってもらえるエクササイズだ。
からだほぐし、気功法と来て、後半戦はまた二人組んでのエクササイズから。
腰の高さにあるぬか床を混ぜてもらう。
内から外からぐわっと。
その動きのイメージが作れたら、
相手の差し出した腕がぬか床だと思ってかき混ぜてみる。
するとあら不思議、腕にねばりついて離れない、相手の腕がすっぽ抜けない、
蛇が木に巻き付くような、指先が動きを先導する、
太極拳の“纏絲”(回転、螺旋の動き)になってるじゃないですか。
外形的には太極拳のお約束を守った動きの出来上がり。
あとは意味を理解し意識を乗せるだけ。イメージは強し、である。
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