我流会について
「古流か」
「我流よ」
夢枕獏氏の『キマイラシリーズ』での会話です。問われて答えるは宇奈月典膳。古武術の達人ですが自分の流派を「我流」とうそぶきます。出鱈目、自分勝手という意味ではありません。流派にとらわれず自由に使いこなせるという「我流」です。そしてそれは当会の目指す「我流」でもあります。
東京都北区の古流柔術稽古会・我流会主宰、佐々木啓です。生まれも育ちも東京都北区堀船。1974年生まれで三児の父。1993年(19歳)、日本兵法大和道本部に入門。石井敏師範(現天龍武術会主宰)に師事し、さまざまな古流武術、中国武術の修行をはじめ今にいたります。
さて、「古流柔術」とは素手で行う日本の古武術です。様々な流派があり、その内のいくつかは柔道のご先祖さまに当たります。そして、そのような武術は「握られた手を振りほどく方法」から習いました。それを「手ほどき」といい、転じて物事を学ぶ初心の段階を表すようになりました。我流会では私が習い覚えた古流柔術を文字通り「手ほどき」します。
相手を傷つけるためではなく、理にかなった動きのために。我流会は伝統的な修行法や現代的なエクササイズを通して、日本人の編み出した文化のひとつ「古流柔術/古武術」を学ぶ楽しい時間と空間をご提供します。
武術紹介
これらの古流柔術/古武術諸流派に共通する手ほどきや体捌きなど基本の身ごなしを稽古し、
徐々に型稽古に進んでいきます。
日本兵法大和道
古流柔術には、逆手(関節技)、逆投げ、絞め技などの他に、当身技や、杖、棒などの武器法が伝わっています。故佐藤金兵衛(柔心斎)先生は幼少の頃より古武道を修練し、武田流合気之術(四十四世)、柳生心眼流兵術(やわら彦古伝)、大東流合気柔術(山本角義伝)、浅山一伝流柔術、九鬼神流棒術等数多くの免許皆伝を受けた後、実戦で有効な技のみを抜粋して大和道を創始されました。当稽古会の大和道は、天龍武術会・石井敏師範から伝授されたものです。
柳生心眼流兵術
柳生心眼流は竹永隼人(十七世紀頃の人)からはじまるといわれています。竹永隼人は仙台の生まれで、いろいろな流儀を学んだ後に江戸に上り、柳生但馬守の元で内門人として修業し、自らの工夫を加えて柳生心眼流と号して有志に教えました。
柳生心眼流は白兵組討、野戦の実用の法です。殺気満々として見敵必殺、敵を圧倒する猛烈な気魄が特徴です。
当稽古会の柳生心眼流は東北伝心眼流中興の祖・星貞吉の流れを流れをくみ、星貞吉義盛 → 高橋彦吉政治 → 鈴木兵吉武盛 → 鈴木専作猛盛 → 佐藤金兵衛清明 → 石井敏巖盛と伝承されています。
星貞吉義盛以降、奥伝印可時に柳生心眼流の名を与える伝統が継承されており、当会代表の佐々木は石井師範より玄盛という名を与えられています。
その他古流柔術諸流
九鬼神流棒術、浅山一伝流挫術や、投げ、絞め、逆技など、興味深い古流柔術諸流の技法も稽古していきます。
入会と参加費
入会金 / 1,000円
参加費 / 一回 1,000円
毎月偶数週の木曜日 18:30~20:00(90分)
※祝日はお休みです